丸まった針の先に視線を向ける

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丸まった針の先に視線を向ける

藝大在学中に生み落とした文章や想い達 かわいいかわいい我が子

ピコ太郎と人魚

芸術

 

ピコ太郎人魚

最近急激にブームとなったピコ太郎、そこに何か既視感のようなものを感じました。

よくよく考えてみると…既視感の元は人魚でした。

ピコ太郎と人魚、近しい点はなにもなく、ほとんど別のものとして、それぞれに魅力があります。

 

私が既視感を感じた理由、

両者にはある共通点があります。

 

それは、デペイズマンであるということです。

 

デペイズマンって誰だろう…。

 

「デペイズマン」はフランス語で、dé(分離)」+pays(国、故郷)+ment(名詞の語尾)と書き、「異郷の地に送ること」という意味を持ちます。

 

異郷の地に送る?

よく分からないですよね、私もわかりません。

 

美術用語としては、

あるものを本来ある文脈から別の場所へ移し、異和を生じさせるシュルレアリスムの方法概念”です。

 

もっと分かりやすく言うと、

どうしてこれとこれが!?ということです。

 

私が既視感を感じた人魚は“フロリダの人魚”と呼ばれるものです。

正式には、ベルギーのシュールレアリスムの画家、ルネ・マグリットが1934年に発表した油彩作品「共同発明」です。

 

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文学のデペイズマン

 

「解剖台の上でのミシンとこうもりがさの不意の出会いのように美しい。」

 

19世紀の詩人、ロートレアモンの詩です。(日本語訳)

このように、文学にもデペイズマンが用いられます。

 

解剖台とミシンとコウモリ傘、これは容易に出会うモノ達ではないですよね。

でもなんとなく美しいと感じます。

 

よく分からないけど、なんだか綺麗、なんだか面白い、不思議で気になる

それがデペイズマンのもたらす効果です。

 

色々なデペイズマン

 

デペイズマンには様々な種類があります。

種類と概要、有名な例をご紹介します。

 

⚫︎人体のデペイズマン

上記で説明したフロリダの人魚はここに属します。

「陵辱」ルネ・マグリッド

 

⚫︎場所のデペイズマン

本来の言語的意味です。ものをあるはずのない場所に置くこと。

「L.H.O.O.Q」マン・レイ

「谷間の家具」ジョルジョ・デ・キリコ

 

⚫︎時間のデペイズマン

絵の全体が夜なのに、他の一部が昼であったりする。

「光の帝国」ルネ・マグリット

 

⚫︎大きさのデペイズマン

実際よりのはるかに大きく、小さく表すこと。

「盗聴の部屋I」ルネ・マグリット

 

⚫︎材質のデペイズマン

形はそのままで材質が異質なものに置き換えられている。

「毛皮の朝食」メレット・オッペンハイム

 

まとめ

デペイズマンは元々、シュールレアリスムの手法の一つです。

芸術は難しいものと思われがちですが、ペンとパイナップルとアッポーペン、とそう遠くはないのです。

 

異質な組み合わせは、発明を行うことなく新しいものを生み出します。

日常のプレゼントやイベント、小学校のポスターの課題から広告までにも生かせる考え方です。

もし何かを生み出すときに発想のヒントとして「デペイズマン」という用語を思い出していただければ幸いです。

 

新しいもの、面白いものの種は身近にたくさん蒔かれていると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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